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北海道の風景と鉄道、旅先での写真が中心です。
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 ここ3日間ほど更新をお休みしてしまいました。
申し訳ございません。

実は、7月21日、最愛の祖母がこの世を去りました。
享年98。

以前転倒して歩行困難になって以来、施設に入所していたものの、今年の正月には一時帰宅して「あと2年で100歳だ」なんて言って、元気にお寿司なんかをつまんでいたのですが、今年の3月に脳梗塞で入院し、病院から施設に戻ってからも以前の元気がちょっとなくなってしまったばあちゃん、その後老齢のため飲み込む力が弱くなり、食べ物が気管に入ってしまい肺炎に。再び入院の後、ついに帰らぬ人となってしまいました。

もっとも、死因は老衰であり、年齢から言って「天寿を全うした」というのが相応しい表現かと思います。

ちょうど21日は、私は少年野球の撮影で、朝5時半出発で富良野へ日帰り出張。
試合撮影中の9時半頃に突然の雨となり、一時避難。
そしてその頃、ばあちゃんは息を引き取ったとのこと。
結局死に際を看取ってあげることはできませんでした。

それは私だけでなく、家族も同様。
朝8時半頃、病院から「容態があまりよくない」という連絡は来たそうなのですが、切羽詰った様子ではなかったとのことで、次に「急変した」という連絡が来たときには既に手遅れだったそうです。

うちのばあちゃんは明治生まれで苦労を重ねてきたからか、いつもニコニコしていて、他人のことを悪く言ったのを聞いたこともないですし、常に自分よりも他人を優先する人でした。
だから最期もばあちゃんらしく、仕事をしている家族に迷惑をかけないようにと、ひっそりと逝ってしまったのかもしれません。

子供の頃、江別の一番町というところに住んでいたのですが、まだ若くて元気だったばあちゃんは、私を連れてよく国道12号線に車を見に連れて行ってくれました。近くの病院の前にベンチがあり、そのベンチに座って、「あれはスカイライン」とか「これはクラウン」とか言う私を見ていてくれたそうです。
家の裏には北電の専用線があり、うらにあったばあちゃんの畑から貨物列車をよく見ていました。

小2のとき、ばあちゃんと一緒に東京の親戚を訪ねたときには、東京と京都が札幌と江別くらいしか離れていないと思っていた私のワガママで、どうしても行ってみたかった京都の梅小路蒸気機関車館に新幹線で連れて行ってくれました。

そんなこともあり乗り物好きになった私は、乗り物の写真を撮るようになり、それが高じて今、カメラマンという職業を選択しているわけです。
なので、今ここにカメラマンとしての私がいるのは、多分にばあちゃんのおかげなんですよね。

いつの間にかベンチのあった病院も北電の専用線もなくなり、そしてばあちゃんもいなくなりました。

社会人になり、一時期会社のチラシとかテレビCMに私が出演していたときには、当時通っていたデイサービスのヘルパーさんたちに大層自慢してくれたそうです。
そのときは「恥ずかしいからあんまり言うな」なんて言いましたが、そうやっていつまでも「自慢の孫」でいられるのが内心うれしかったりもしました。

でも、誉めてくれるばあちゃんはもういません。

人一倍ばあちゃんに甘えて、誰よりもおばあちゃん子だった私は、結局最後まで嫁さんの顔もひ孫の顔もばあちゃんに見せてあげることができなかった・・・。

生きているうちにもっとばあちゃん孝行すればよかった。
ばあちゃんがいなくなるなんて考えたこともなくて、自分勝手なことばかりしていた自分を悔やんでも悔やみきれません。

ばあちゃんは家が大好きでした。
だから、長い施設や病院での暮らしが終わり、家に帰ってこれたのはよかったのかもしれません。
でも、空から見守ってくれているかもしれないけど、もうばあちゃんと話したりすることはできないんですよね。

ばあちゃん、さよなら。
今まで本当にどうもありがとう。

自分のことだけじゃなくて、周りのみんなのことをもっと大切にしなきゃいけないってことが、ばあちゃんが最後に教えてくれたことでした。

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COMMENT
たいへんでしたね。
この度はたいへんでしたね。
心中お察しいたします。

大切な人を亡くした時の悲しみは、できれば味わいたくはありませんが、誰にでも必ず訪れることでもあります。

人は悲しみが深いほど、自身が強くなれるのですよ。

たくさん泣いたら、また前を向いて頑張ろうね。

乗り鉄放浪真っ最中に父を亡くしたバカもここにいますので…
しろくま1号 2009/07/25(Sat)06:18:03 Edit Top
お悔やみ申し上げます
こちらでは、はじめまして。
深い悲しみの中、涙を流しながらこの日記を書かれているhiroさんを思い浮かべ切ない気持ちでいっぱいです。
心中お察し致します。
いつもニコニコしていて他人を悪く言わず、周りのみんなを大切にする・・、hiroさん実行してるじゃないですか。おばあ様の教えだったんですね。素晴らしいおばあ様でしたね。
皆そうなんです、失くしてから大切さをかみ締めているんです。
時々思い出して下さい。そしておもいっきり泣いて下さい。それが一番の供養になると思いますよ。
ベチ 2009/07/25(Sat)09:49:24 Edit Top
お気遣いありがとうございます
>しろくま1号さん、コメントありがとうございます。

我が家は真言宗なのですが、お坊さんの説法の中に「盛者必滅」という言葉があり、必ず別れの時は来るので、後悔しない生き方をしなければならないなぁと実感した次第です。

祖母は年齢的に大往生ですし、入院中の管がたくさん繋がれた姿はいたたまれないものがあったので、こういった形とはいえ家に帰ってこれたのはよかったのかなぁと思っています。

幸か不幸か7月は後ろを向いている暇もないほど忙しいので、これはお仕事をくれるクライアントさんに感謝ですね。

お心遣い感謝いたします。ありがとうございます。
hiro 2009/07/26(Sun)09:00:59 Edit Top
お気遣いありがとうございます
>ベチさん、はじめまして。コメントありがとうございます。

祖母は直接何かを教えてくれるということはなかったのですが、昔の人なので、自分の生き様で間接的にいろいろな影響を与えてくれたように思います。
祖母のように達観した姿勢になるには私はまだ若すぎるのかもしれませんが、今回の葬儀でも改めて、周りの人に支えられて自分があるということを実感しました。
なので、もっと周りの人に思いやりをもって日々暮らしていかねばならないなぁと強く感じる今日この頃です。

内容も薄くつたない当ブログではございますが、今後ともおつきあいいただけると幸いです。またいつでも気軽にコメント残してくださいね。
hiro 2009/07/26(Sun)09:06:13 Edit Top
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